キャットフードの切り替え手順について
猫を飼っていると、原材料の見直しや猫のライフステージの変化など、色々な理由でキャットフードを切り替える必要が出てきますね。
新しいキャットフードを与えたらまったく食べなくなってしまったり、吐いてしまったりした…という経験はありませんか?
それはもしかしたら、キャットフードの切り替え手順に間違いがあるからかも知れません。
今回は、スムーズなキャットフードの切り替え手順についてご紹介していきたいと思います。
1.急な切り替えは猫にとって負担が大きい
キャットフードAからキャットフードBに切り替えようと思ったとき、急に全量をBにしてしまうのは良くありません。
急なキャットフードの変更は、猫にとって精神的にも肉体的にも非常に大きな負担がかかり、下痢や軟便、嘔吐などを引き起こすきっかけとなってしまうからです。
例えば、療法食を与える必要が出てきたからと言って焦ってキャットフードを変えてしまうことは、却って猫の健康に悪影響を及ぼすのです。
2.キャットフードの切り替え方
キャットフードを切り替える時は、もとのフードAと新しいフードBの割合を9:1くらいのところから始めるようにしてみてください。
最初は、Bの割合は本当に少しで良いです。
次の日は8:2、その次の日は7:3…というように、焦らず徐々にBの量を増やしていくようにしましょう。
猫は、味覚、嗅覚、そして内臓と、身体全体で新しいフードの味や成分を覚えていきます。
半々くらいにしたところで、食べるのをやめてしまうかも知れません。
そんなときは、いったんAのフードを少し増やして、もう一度徐々にBを増やしていくことを繰り返しましょう。
キャットフードの切り替えは根気を必要とします。
完全な切り替えができるまでは概ね10日から2週間程度を目安にしてくださいね。
3.キャットフードを切り替える時の注意点
3-1.猫の体調の変化は成分に慣れようとしている証拠
キャットフードを切り替えていると、中には体調に変化が現れる猫もいます。
特に多く見られるのが、軟便や下痢など便の異常です。
これは、今まで食べていたキャットフードの成分に身体が慣れてしまっていて、新しいキャットフードの成分に慣れようとしている状態なので、ここで決して「フードが合わない」と判断してしまわないようにしてください。
3-2.食いつきが悪くても与え続ける
新しいキャットフードは味も香りも違うので、猫によっては食いつきが悪かったり、「今までのキャットフードが欲しい」とおねだりをしてきたりする場合もあります。
飼い主の気分や原材料の見直しなどが理由で切り替えた場合は、猫の好みに合わせてもとのキャットフードを与えても良いとは思いますが、療法食など、猫の身体のためにどうしても切り替えが必要な場合はおねだりを聞いてしまってはいけませんね。
また、キャットフードの切り替え途中でもとのフードに戻してしまうと、猫が「おねだりすれば美味しいキャットフードを出してくれる」と思い込んでしまい、ますます切り替えが難しくなってしまいます。
新しいキャットフードに対して食いつきが悪かったり、もとのキャットフードをおねだりしたりしてきても、切り替えのプロセスを守るようにしましょう。
4.新しいキャットフードが合うかどうかの見極め
もとのキャットフードと新しいキャットフードを混ぜて与えていると、猫によっては以下のような症状を示すことがあります。
・嘔吐
・軟便
・下痢
・消化器官の異常
これらは全て、キャットフードの切り替えに対して猫の身体が驚いている反応ですが、このような症状が出たら、いったんキャットフードの割合をもとのフードが高くなるように戻してみましょう。
そこからまた、新しいキャットフードを増やしていき様子を見てみてください。
2週間から3週間試してみて、どうしてもこれらの症状が治まらない場合は、新しいキャットフードが猫の身体に合わないということになりますので、もとのキャットフードにもどしてあげてくださいね。
療法食でこのような症状が続く場合は、獣医師とよく相談して、他の療法食を探してみるようにしましょう。
5.まとめ
キャットフードの切り替え手順と注意事項についてご紹介しました。
我が家の猫は今年11歳になったのでシニア向けのキャットフードに切り替えましたが、やはり最初のうちはもとのキャットフードを欲しがって非常に苦労しました。
徐々に新しいキャットフードに切り替える事により慣れたのか、今では問題なく食べてくれていますが、キャットフードの切り替えは思っている以上に根気が必要なことなのだなと実感しています。
皆さんの愛猫も、ライフステージや体調の変化によってキャットフードを切り替える日がいつかやってくるかと思いますが、今日ご紹介した内容を参考に、うまく切り替えていただければ良いなと思います。