水をあまり飲まない猫のためのキャットフード
猫は他の動物と比べると、水を飲む量が比較的少ないと言われています。
これは、猫の祖先がもともと砂漠で暮らす動物だったため、水をあまり飲まなくても生きていけるという体質によるものです。
とはいえ、水分不足になると尿路結石や腎臓病など泌尿器症候群を発症するおそれがありますので、適量を与えて病気を予防したいですね。
今回は、もともと水を飲まない動物である猫の中でも、特に水分摂取量が少ない猫に関して、水を飲んでくれるようになる方法や、キャットフードの面から水分摂取をサポートする方法をご紹介したいと思います。
1.常に新鮮で、流れている水を用意する
猫は本能で、「流れている水は新鮮だ」と感じていると言われています。
実際、我が家にいる猫たちも、猫用の器に入った流れていない水よりも、蛇口から流れている水を好んで飲む事が多いです。
器に入っている水を飲んでいても、蛇口から水を出すと蛇口に近づいてきて飲み始める…なんていうこともありますよ。
最近では、猫用の水飲み器でも水を循環させて流れている状態にするものが売られていますので、そういった器具を使いつつ、常に新鮮な水を用意すると、愛猫が水をよく飲んでくれるようになるかも知れません。
2.ドライフードに水を足して与える
流れている水でもあまり飲んでくれない場合は、ドライフードに少し水を足して、ふやかして与えるようにしてみましょう。
水とキャットフードが別々だと水を飲んでくれない、ならば、両方を併せて与えてみようという考え方です。
キャットフードに水分を足すだけなので、もともと含まれている栄養素に影響を与えることなく、安全に水を与える事ができます。
常温の水だと、キャットフードがふやけるのに時間がかかる事がありますので、水分を足して、電子レンジで10秒から20秒ほど温めたものをスプーンで潰して与えると、水分摂取が効率的にできるようになりますよ。
3.おやつとしてウェットフードを与える
ふやけたドライフードを食べたがらない猫に対しては、おやつとしてウェットフードを与えてみるのも方法のひとつです。
ウェットフードは水分含有量が非常に高いため、水を積極的に飲まない猫でもウェットフードを食べる事によって水分を補給することができます。
ただし、ウェットフードは「一般食」のものが多いため、あくまでもドライフードを主食として、ウェットフードはおやつとして与えるようにしましょう。
ウェットフードだけだと食べてくれない場合は、ドライフードに少量のウェットフードを混ぜて与えるのもひとつの方法です。
4.水分補給用のゼリーを与える
病気で水を飲む元気がない猫用ですが、水分を補給するための「補水ゼリー」と呼ばれている商品も販売されています。
水分をあまり摂らない猫はミネラルバランスが崩れて脱水になりやすいですが、これらのゼリーには、クエン酸ナトリウムや塩化カリウム、リン酸ナトリウムなど、脱水を予防するためのミネラルが配合されているので、特に夏場などでの脱水防止に役立つのではないでしょうか。
また、ゼリー自体にも、かつお節やささみなどの風味がついているおり、猫が口にしやすいようになっています。
5.まとめ
水をあまり飲まない猫のためのキャットフードや、補助的に与えるおやつ、ゼリーについてご紹介しました。
特に暑い季節には人間同様、猫も十分に水分を摂ることが大切です。
水分を摂らないと、泌尿器症候群や脱水など、さまざまな病気のリスクが高くなってしまうので、飼い主さんが一工夫することで、愛猫が水分を充分摂れるようにしてあげましょう。
水分だけではなく温度や湿度など、愛猫が元気に過ごせる環境を整えてあげてくださいね。