成猫用キャットフード
生後1年から6年までの猫のライフステージは「成猫」と呼ばれ、歯は乳歯から永久歯に生え替わり、消化器官のはたらきもしっかりとしてきます。
この時期から、与えるキャットフードは「アダルト用」「大人用」と記載されているものに切り替わってきますが、同時に去勢・避妊をする猫も多いため、体質や体調の変化に応じたキャットフード選びが大切です。
今回は、成猫用キャットフードの基本的な選び方と、去勢・避妊をした後のキャットフードの選び方、成猫にキャットフードを与える時に注意すべき点についてご紹介していきたいと思います。
1.成猫のキャットフードは高タンパク・高脂質が基本
成猫に与えるキャットフードは、ウェットフード・ドライフードのどちらでも問題はありませんが、「高タンパク・高脂質」である必要があります。
特にタンパク質については、猫は完全肉食動物であるため、肉類や魚類を主原料とした動物性タンパク質を与える事で、スムーズな消化や栄養吸収につながり、健康を維持する事ができます。
成猫のキャットフードを選ぶ時は、まずこの点に注目して、主原料に動物性タンパク質が多く含まれるものを与えるようにしましょう。
2.去勢・避妊手術をした後のキャットフードの選び方
飼い猫の場合、生後半年から1年の間に去勢・避妊手術をする事が多いですね。
多くの猫は去勢・避妊手術をすることでホルモンバランスが変わり、食生活や体質が変化します。
手術後、最も多い変化は「太りやすくなる」というものです。
パッケージに「去勢・避妊猫用」と記載のあるキャットフードは、手術後の猫が肥満にならないようにカロリーを調整しているものが多いので、手術前と同量を与えても肥満を防止することができます。
また、猫の中には手術後も体質が変わらない子もいて、通常のキャットフードでも太らない場合があります。
手術後から1ヶ月程度愛猫の様子を見て、必要に応じてキャットフードの種類を変えるようにしましょう。
3.成猫用キャットフードを与える時の注意点
3-1.栄養バランスが偏らないようにする
猫の中には、ドライフードとウェットフードで好みが激しく分かれる子もいますね。
ウェットフードが大好きで、ドライフードはほとんど食べないという場合もあるかも知れません。
しかし、ウェットフードだけを与え続けると、必要な栄養素が不足する場合もあります。
ドライフードとウェットフードをバランス良く与えて、栄養が偏らないようにしましょう。
3-2.肥満に注意する
一般的な猫の成長は生後1年程度で止まり、必要とするカロリーも少なくなります。
しかし、子猫の頃に食べていた量に慣れているため、食事量を急激に減らすと猫のストレスにつながってしまいます。
成猫が必要とするカロリーは体重1kgに対して70kcalから80kcalです。
愛猫の体重に応じた必要カロリーを計算して、これまで与えていた量をなるべく変えないで良いキャットフードを選ぶようにすると、猫にもストレスを与えず肥満対策ができますよ。
3-3.主原料に穀物を使っていないものがベスト
前述の通り、猫は完全肉食動物です。
穀物をはじめとする植物類は食べられない事はありませんが、猫の消化器官に大きな負担がかかり、消化不良による下痢や嘔吐の原因となります。
また、穀物が多く使われているキャットフードは、100gあたりのカロリーは低く作られていますが、猫にとって満腹感がない食べ物のため、結果的に食べ過ぎてしまい肥満に繋がった…というケースも少なくありません。
キャットフードを選ぶ時は、原材料に極力穀物を使っていないものを条件にすると、健康維持・肥満予防に繋がります。
3-4.添加物に注意
キャットフードの中には、防腐剤や酸化防止剤、着色料、保存料など多くの添加物が含まれているものがあります。
特に、安価で長期保存が可能なドライフードに多量の添加物が含まれている事が多く、添加物の中には猫が長期的に摂取する事によって消化器の病気や皮膚病、ガンなどの原因になることもあるのです。
キャットフードを選ぶ時は、原材料の確認とともに、添加物の種類にも注目しましょう。
「プレミアムキャットフード」と呼ばれるキャットフードは、ドライフードであっても完全無添加のものが多いので、選択肢のひとつに含めてみてはいかがでしょうか。
4.まとめ
成猫用キャットフードの選び方と注意点についてご紹介しました。
成猫は成長期を終えて体調が安定しますが、少しでも健康な状態でシニア世代を迎えるためにも、この時期からキャットフードの品質にはこだわりたいですね。
キャットフードを選ぶ時は、原材料、添加物、カロリーなど、注目する点がたくさんあります。
ひとつひとつしっかり確認し、愛猫にピッタリのキャットフードを選んであげてくださいね。