胃腸の弱い子用キャットフード
猫も人間同様、健康状態には大きな個体差があります。
中でも飼い主が気付きやすいのが、消化不良による軟便や下痢、便秘など胃腸関係の異常ですね。
今回は、胃腸が弱い猫のためのキャットフードの選び方についてご紹介したいと思います。
1.消化に良い動物性原材料のものをあげよう
キャットフードの原材料でしばしば見られる「とうもろこし」「小麦」「白米」「大豆」などの植物性原材料は、猫は消化するのが苦手です。
健康な猫であればあまり大きな問題ではありませんが、胃腸が弱い猫の場合はこれらの原材料が消化不良の原因となり、軟便、下痢を引き起こしてしまうのです。
このため、なるべく植物性原材料が使われていないキャットフードを与える事が胃腸の健康には良いのです。
安価なキャットフードの多くはこれらの植物性原材料を主原料としていますが、胃腸が弱い猫のキャットフードは、原材料をよくみて、動物性原材料のものを選ぶようにしましょう。
2.ウェットフードと併用しよう
ドライフードは水分が含まれていないため消化に時間がかかり、胃腸に負担を与える場合があります。
また、胃腸が弱い猫は、軟便や下痢によって水分が足りなくなっていることもあり、脱水症状を起こす危険が健康な猫と比べると高いのです。
猫は水をあまり飲まない動物なので、ウェットフードを併用することで水分を補給してあげましょう。
ウェットフードを選ぶ際にも、前述のとおり、動物性原材料のものを選んであげる事が大切です。
3.胃腸が弱い猫用のキャットフードをあげよう
ドライフードでもウェットフードでも、「胃腸の弱い猫用」と表記されているものが販売されています。
普通のキャットフードとの違いはどのようなものなのでしょうか?
ひとつひとつ見ていきたいと思います。
3-1.消化吸収が第一に考えられている
胃腸の弱い猫用キャットフードは、腸への刺激を低減して消化・吸収を良くすることを第一に考えて作られています。
具体的に違うのはタンパク質の種類です。
腸内で発酵することを最小限に抑えた「加水分解タンパク質」や、「超消化性タンパク質」を使っているのです。
また、猫の腸内環境を整えるために、フラクトオリゴ糖やビートパルプが原材料に使われています。
3-2.嘔吐や下痢によって失われる栄養分をカバーしている
胃腸の弱い猫は、食べると吐いてしまったり、下痢をしてしまったりして、食べた栄養分が充分に身体に吸収されていない場合があります。
嘔吐や下痢による栄養不足を防ぐため、胃腸の弱い猫用キャットフードでは、一粒あたりのカロリー密度を高くし、吐いてしまってもお腹の中に残った食物で充分な栄養が摂れるように作られているのです。
また、吐いたり下痢をしたりしたときには身体からビタミンやカリウム類などのミネラルが失われてしまいますが、胃腸の弱い猫用キャットフードではこれらの栄養素を増強し、栄養不足による体調不良を防ぐ働きもあります。
4.まとめ
胃腸が弱い猫に与えるキャットフードについてご紹介しました。
大抵の場合はキャットフードで体調を改善することができますが、体質・体調の改善は時間がかかるものなので、数ヶ月単位で様子を見ていく必要があります。
焦らず、猫の状態をよく観察しながら、ときには獣医師と相談しながらじっくりと取り組んでいくようにしましょう。