1日にあげるキャットフードの量について
ライフステージや猫の体重、健康状態などによって違いはありますが、キャットフードには1日にあげるべき「適正量」が商品によって定められています。
ついついあげすぎてしまうことも多いのですが、キャットフードをあげすぎると肥満だけではなく猫泌尿器症候群や心臓病など病気のリスクも高くなってしまうので、適正量を守って与えすぎには注意しましょう。
今回は、1日に与えるキャットフードの量について、計算方法や体重ごとの適正量をご紹介していきたいと思います。
1.キャットフードを与える量の計算方法
猫は体重1kgに対して70kcalから80kcalを必要としています。
例えば体重が4.5kgの猫の場合は、
70kcal×4.5kg=315kcal
が、1日に必要とする熱量です。
ここでキャットフードに表示されている熱量を見てみましょう。
我が家で与えているドライフードに表示されている「代謝エネルギー」は、100gあたり407kgです。
1gあたりのカロリーを換算すると約4kcalですね。
これを、上記で求めた1日で必要とする熱量に当てはめると
315kcal÷4kcal=78.75g
が、1日に与える適正な分量となります。
これは一般的な計算方法で、キャットフードに含まれている成分などによって適正量は多少前後することがありますが参考にしてみてくださいね。
2.一度に与えるキャットフードの量
1日に与えるキャットフードの量は前述の計算式の通りですが、一度に与える分量はどれくらいが適切なのでしょうか。
これは、猫の食べ方によって大きく変わってきます。
少量ずつ何度も食事を摂るような猫であれば、1度に与えるキャットフードの量は少なくするべきですし、1度にたくさん食べて食事回数が少ない猫であれば、1度に与える量は多くなってきます。
猫の食べ方をよく見て、その猫に合った分量・回数で与えるようにしましょう。
3.子猫の場合は多めに与えよう
前述の計算方法は健康な成猫に与える場合のもので、子猫の場合は考え方が少し違ってきます。
子猫は成長が著しく、必要とするエネルギーも非常に多いため、先に挙げた計算方法で出た熱量よりも3倍から4倍程度を必要とするのです。
とはいえ、子猫は消化器官が未発達のうえ口も小さいため、1度に食べられる量はとても少ないですね。
大さじ1杯程度(約10g)の少量のキャットフードを、1日数回に分けて与えるようにすると子猫でも効率良く栄養を摂取することが出来るようになります。
4.シニア猫には控えめに
猫は7歳から「シニア世代」に入り、必要とするエネルギーもだんだんと少なくなってきます。
若い成猫が必要とするエネルギーが体重1kgあたり70ckalから80kcalだったのに対し、シニア世代の猫が必要とするエネルギーは、体重1kgあたり60kcal。
標準的な4.5kgの猫で考えると、1日に必要とするエネルギーは
60kcal×4.5kg=270ckal
と、かなり少なくなっていることが分かると思います。
若い頃の食欲に合わせていつまでも同じ量を与え続けると、泌尿器症候群や心臓病、糖尿病のリスクが高まりますので、シニア世代に入った猫は少しずつ与える量を少なくするようにしてください。
5.まとめ
1日に与えるキャットフードの量についてご紹介しました。
今回ご紹介した計算方法は、標準的な体重で運動量が多い場合の猫を例に取りましたので、実際には「運動量が多い猫にはキャットフードも多く与える」「運動量が少ない猫にはキャットフードは少なめに与える」など、愛猫の状態によって微調整が必要になってきます。
家で飼っている猫はどうしても運動量が少なくなりがちで、肥満傾向になってしまうことが多いですが、飼い主が適切な食事量を調整することで、肥満の改善や病気の予防をしていっていただければと思います。
猫は成長・老化が人間よりも早いので、ライフステージによって食事の内容も適切に切り替えて、いつまでも長く健康な暮らしを維持してあげたいものですね。
今回ご紹介した内容を参考に、キャットフードを与える分量を見直すきっかけにしていただければ嬉しく思います。