キャットフードは劣化するとまずくなる
ドライフードでもウェットフードでも、キャットフードは一度開封すると「酸化」「劣化」と呼ばれる変化が始まります。
酸化や劣化してしまったキャットフードは、猫の身体に悪いのは勿論ですが、味や匂いにも変化が現れ、猫の食いつきが悪くなってしまうのです。
今回は、劣化したキャットフードに起きる変化と、劣化を防ぐためのキャットフードの保存方法についてご紹介したいと思います。
1.劣化したキャットフードにはどのような変化が起きるのか
1-1.ウェットフードの場合
ウェットフードの場合、開封後1日程度で劣化が始まります。
フードの成分、とくにタンパク質と脂質が酸素と結びつき(酸化)、色や匂い、味が変わってしまうのです。
劣化が進んだウェットフードを猫に与えると、食いつきが非常に悪いため劣化していることがすぐに分かると思います。
私は猫用のウェットフードを少し食べたことがありますが、開封したてのものは人間が食べるツナ缶のように美味しく感じたのに対して、時間が経ったものは匂いが変わっており酸味も強く、劣化したウェットフードは味も大きく変わるのだということが分かりました。
無理に食べさせた場合、下痢や嘔吐、アレルギー症状などを引き起こす原因となってしまうため、時間が経ったウェットフードを与える事は絶対にやめましょう。
1-2.ドライフードの場合
ドライフードはウェットフードと比較して水分量が少ないため劣化の速度も遅いですが、開封して1ヶ月ほど経ったものは劣化してしまっているため、与える時には注意が必要です。
ウェットフードと同様、劣化したドライフードはタンパク質や脂質が酸化しており、劣化の特徴は匂いや味に顕著に顕れます。
開封してすぐのドライフードにはよく食いついていたのに、しばらく与えていると食いつきが悪くなったという経験はありませんか?
それは、猫が風味に飽きているということも考えられますが、開封して時間が経ったドライフードが酸化している可能性が高いのです。
私がドライフードを味見したときは、開封後すぐのものは歯ごたえもしっかりしていて噛み砕いたときに風味があったのに対し、時間が経ったものは歯ごたえがなく、ボソボソとして美味しくありませんでした。
猫も、こういった味の変化には非常に敏感に反応しています。
ウェットフードと同様、劣化したドライフードを与え続けると、嘔吐や下痢、アレルギー症状を引き起こしてしまうので、開封したドライフードは早めに使い切るか、以下の内容でご紹介する保存方法で劣化を防ぐようにしましょう。
2.劣化を防ぐためのキャットフードの保存方法
2-1.ウェットフードの保存方法
本来ウェットフードは、開封から1日以内に食べきる事が原則なのですが、食が細い猫などの場合はどうしても1度に全て食べきる事は難しいですね。
缶やパウチに残したウェットフードは、ファスナー付きの保存袋に入れるなどして冷蔵庫に保管し、翌日までには使い切るようにしましょう。
翌日までに使い切るのが難しい場合は、タッパーなどに入れて冷凍保存する事もできます。
冷凍したウェットフードを再び猫に与える時は、電子レンジを使わず自然解凍したものを与えるようにしてください。
常温で保存することは、ウェットフードの劣化・腐敗を早めることになるので絶対にしてはいけません。
2-2.ドライフードの保存方法
ドライフードを保存する場合は、「密封」がキーワードになってきます。
ファスナー付きの保存袋に小分けに入れて空気が入らないように密封したものを常温で保存しましょう。
このとき、冷蔵庫に保存してはいけません。
「保存」というと冷蔵庫が良いと思いがちですが、冷蔵庫に入れることで保存袋内に結露が生じ、ドライフードのカビや変質の原因となるため、室内で直射日光を避けた場所に保存するようにしましょう。
3.まとめ
劣化したキャットフードに起こる変化と、劣化を防ぐためのキャットフードの保存方法についてご紹介しました。
人間が食べる食事も、時間が経てば風味が変わり食べたくなくなるのと同様、猫の食事も時間経過により劣化が生じ、味だけではなく成分や色・匂いなどさまざまな変化により食いつきが悪くなってしまいます。
いつでも新鮮なキャットフードを与える事で、健康の維持だけではなく猫の食事のクオリティを高く維持してあげたいですね。