キャットフードが酸化しているかどうかの見分け方
キャットフードが酸化すると、キャットフードに含まれている脂質が「過酸化脂質」という物質に変化し、猫の身体にさまざまな悪影響を与えてしまいます。
代表的な症状は嘔吐や下痢などですが、長期間にわたって酸化したキャットフードを与え続けると、動脈硬化やガンに繋がるおそれもあり、注意が必要です。
では、キャットフードが酸化しているかどうかはどのようにして見分けたら良いのでしょうか?
今回は、キャットフードが酸化しているかどうかの見分け方と、酸化を防ぐためのコツをご紹介していきたいと思います。
1.キャットフードが酸化しているかどうかの見分け方
1-1.色の変化
果物や野菜などは、酸化すると色が茶色く変化します。
キャットフードも同様に、酸素と脂質、酸素とタンパク質が結合することにより色の変化が起こります。
酸化したキャットフードの見た目上の特徴は「色が黒っぽく変化する」という事が挙げられますが、特に赤色に着色されているキャットフードは色の変化が分かりやすく、酸化しているかどうかの目安になるのです。
ただし色の変化は人の目では分かりづらく、よく観察しないと難しいところもありますので、以下に挙げる内容も併せて判断するようにしてみてくださいね。
1-2.手触りがベタベタしている
これはドライフードに限った見分け方ですが、キャットフードを触ってみてベタベタするようであれば、そのフードは酸化してしまっています。
ドライフードに含まれている脂質が過酸化脂質に変化することにより、ベタベタとした感触となっているのです。
更に、指で少し強めにつまんでみて柔らかさを感じるようであれば、そのキャットフードは完全に酸化してしまっているでしょう。
速やかに処分して、新しいキャットフードを与えるようにしてあげてくださいね。
1-3.開封してからの時間は?
未開封のキャットフードは、ドライフードならば1年半程度、ウェットフードであれば3年は酸化することなく保存が可能です。
しかし、1度開封したキャットフードは一気に外気に晒されるため、急速に酸化が進んでいきます。
適切な方法で保存した場合でも、ドライフードの場合は開封後1ヶ月、ウェットフードに至っては1日で酸化が始まってしまうのです。
また、お皿に取り出したキャットフードは、酸化だけではなく細菌・雑菌の増殖も急速に進むため、酸化と同時に腐敗も進行します。
お皿に出したキャットフードは、概ね1時間以内を目安に処分するのが良いでしょう。
開封後の時間と、お皿に出した時間をよく見て、酸化したキャットフードを出しっぱなしにはしないようにしましょう。
2.キャットフードの酸化を防ぐためのコツ
1度開封してしまったキャットフードは酸化が進みますが、酸化を少しでも遅くしたり、酸化を防いだりする保存方法はいくつかあります。
・ジッパーのついた袋に小分けにして空気を抜いて保存する
・密封出来る瓶などに移し替えてしっかり蓋を閉める
・ウェットフードはタッパーに入れて冷蔵庫に保管する
などが主な方法ですが、ここでキーワードとなるのは「密封」です。
袋に入れる場合は空気をしっかり抜き、瓶などに保管する場合は脱酸素剤などを一緒に入れるなどすると、より一層酸化を防止することが出来ますよ。
3.まとめ
キャットフードが酸化しているかどうかの見分け方と、キャットフードの酸化を防ぐコツをご紹介しました。
酸化は腐敗と異なり、見た目や匂いの変化があまりないため見分ける事が難しいですが、長期間猫に与えると確実に悪影響を及ぼします。
いつも新鮮で酸化していないキャットフードを与える事は、猫の健康維持に大いに役立ちますので、今回ご紹介した内容が、キャットフードの与え方のヒントになってくれれば幸いです。