不妊手術をした猫へのキャットフードの与え方
不妊手術をした猫は、手術前と比べてホルモンバランスが変わったり運動量が減ったりするため太りやすくなると言われています。
特に、不妊手術そのものが生後半年くらいに行われる事が多く、子猫用の高カロリーな食事を与えている期間にあたるため、体重管理はより大切なものになってきますね。
成長期の猫は成猫よりも多くのカロリーを必要としますが、一方で、去勢・避妊手術を行った猫のカロリー過多には気をつけていきたいものです。
今回は、不妊手術をした猫へのキャットフードの与え方についてご紹介していきたいと思います。
1.カロリーを控えて肥満を防止しよう
不妊手術をした猫がなぜ太りやすくなるかというのは、明確には解明されていません。
ホルモンバランスの変化や運動量の減少が挙げられますが、猫の個体によっては不妊手術をしても太らない子も多く、未だに分かっていない部分が多いのです。
とはいえ、不妊手術をした猫が太りやすくなるというのは事実ですので、肥満から引き起こされる様々な病気を予防するためにも、カロリーを抑えたキャットフードで肥満を予防する必要があります。
2.キャットフードを減らすのは猫にとってストレス
カロリーを減らす一番簡単な方法は、キャットフードを減らしてしまうことですが、これはあまりお勧めできません。
通常、猫に必要なカロリーは体重1kgあたり70kcalから80kcalですが、不妊手術をした猫の場合は3割ほどカロリーを控える事が望ましいと言われています。
ここでキャットフードの量を物理的に減らしてしまうのは、これまでの量で満腹感を得ていた猫にとって大きなストレスになりかねないのです。
食事の量が足りず問題行動を起こしたり、おかわりを催促したりして結果的にカロリーオーバーになってしまうこともあります。
給餌量は変えずにカロリーを抑えることができる「ライトタイプ」のキャットフードに切り替えてあげることで、カロリーの抑制がうまくできるようになりますよ。
3.子猫でも不妊手術後は大人用のフードを与える
成長期の子猫用キャットフードは、成猫用のキャットフードに比べて高カロリーに作られています。
不妊手術後、体重が増えてきたかな?と思ったら、成猫用のキャットフードに切り替えてみてください。
もちろん、切り替えの時は急に全量を変えるのではなく、少しずつ大人用のキャットフードを増やしていくことによって慣らす事が大切です。
成長期の子猫はたくさん食べてしまいがちですが、ここでもライトタイプのキャットフードを使うなどして、満腹感を与えつつカロリーは抑えるようにしていきたいものです。
4.手術直後の雌猫には注意が必要
雄猫と異なり、雌猫の不妊手術は開腹を伴い非常に体力を消耗します。
退院してきてしばらくは、食欲が安定しなかったり、じっと動かなかったりすることもあるので、フードも食べやすいものを与えるようにしてください。
この時期の雌猫には、ドライフードよりもウェットフードの方が食べやすいためお勧めです。
また、麻酔から醒めて脱水状態になりやすくなっているので、近くに水を置いていつでも飲める状態にしてあげると良いでしょう。
5.去勢・避妊猫用のキャットフード
キャットフードの中には、去勢・避妊した猫用のキャットフードというものが販売されています。
不妊手術でホルモンバランスが変わったり、運動量が減ったりした猫のためにカロリーを控えめにしているのが大きな特徴ですが、他にも、猫泌尿器症候群を防ぐためにマグネシウムの量を抑えていたり、原材料の穀類を少なめにしていたりと、全身の健康に配慮された商品が多いですよ。
私の家にいる0歳の猫は、去年の年末に去勢手術をしてからしばらくの間、去勢猫用のキャットフードを与えていましたが、体重が大きく増えることもなく肥満防止には役立ったと感じています。
6.まとめ
不妊手術をした猫へのキャットフードの与え方についてご紹介しました。
手術前と手術後では体質が大きく変わり、必要とする熱量も変化することからキャットフードの与え方にも気をつけなければならないということが分かりましたね。
肥満は、肝臓疾患や糖尿病、泌尿器症候群など様々な病気を起こす引き金になるので、体重管理をしっかりして愛猫と長く健康に過ごせると良いなと思います。
今回の記事を是非参考にして、去勢・避妊後の猫の健康に役立てて下さいね。