全年齢用キャットフード
一般的にキャットフードは年齢や体質に合わせて随時置き換えていきますが、中には「全年齢用」とした、すべてのライフステージの猫向けに作られているものもあります。
子猫からシニアまで、幅広い年齢層の猫に合っているとされる全年齢用キャットフードですが、選び方や与え方にコツはあるのでしょうか。
今回は、全年齢用キャットフードの特徴やメリット、デメリットをご紹介したいと思います。
1.全年齢用キャットフードの特徴
ライフステージごとにキャットフードを切り替えていると、「全年齢用のキャットフードなんて本当にあるの?」と思うかも知れませんね。
全年齢用キャットフードは、穀物や添加物を一切使っていない「プレミアムキャットフード」と呼ばれる商品に多く、カロリーや栄養バランスなど、どの年齢の猫でも偏ることがないように作られています。
全年齢用キャットフードを与える時の年齢別の必要カロリーは量で調整するので、幅広い年齢の猫に与える事ができるのです。
お店では、「全年齢用」「オールステージ用」と言った記載で販売されており、さまざまな年齢の猫を多頭飼いしている家庭で購入されることが多いのが特徴です。
2.全年齢用キャットフードのメリット
2-1.健康ならば一生切り替えの必要がない
全年齢用キャットフードのメリットと言ってすぐに挙げられるのが、「ライフステージによって切り替える必要がない」という点です。
年齢別キャットフードの場合は、子猫用、成猫用、シニア用…と、猫のライフステージによって適切なものに切り替えて行く必要があります。
猫は新しいものを嫌う傾向にあるので、キャットフードの切り替えには時間と根気が必要ですね。
しかし、全年齢用のキャットフードであれば、年齢に応じた切り替えをする必要がありません。
離乳期からシニアまで、ほぼ一生、同じキャットフードを与え続ける事ができます。
2-2.多頭飼いで猫ごとにフードを用意しなくて良い
年齢の異なる猫を多頭飼いしていると、どうしても猫ごとにキャットフードを用意する必要があります。
全年齢用キャットフードならば、猫の年齢に関係なく与える事ができるので、猫ごとにフードを用意する必要はなくなるのです。
また、年齢別キャットフードを与えているときに起こりがちな、フードの横取りや誤食の心配もありません。
愛猫全員が同じフードを食べているので、健康上の変化や問題が起きたときもフードが原因かどうかすぐ分かるのは大きなメリットですね。
2-3.高品質なキャットフードが多い
冒頭でもご紹介したとおり、全年齢用キャットフードは「プレミアムキャットフード」と呼ばれる高品質なものが多いのです。
安価なキャットフードとプレミアムキャットフードを比較すると、多くの場合
・添加物が使われていない
・穀物が使われていない
・炭水化物が使われていない
という特徴があり、切り替えの手間だけではなく、猫の健康維持にも非常に大きな役割を果たすことが分かります。
切り替える事なく一生与え続けるキャットフードは、少しでも猫の健康維持に役立つものが良いですね。
3.全年齢用キャットフードのデメリット
3-1.体質や体調による細かなケアはできない
メリットの項で「一生切り替えの必要がない」と書きましたが、これはあくまで愛猫が健康を維持出来た場合の話です。
高齢な猫になれば、腎疾患や心疾患などのリスクも高くなり、また、若い成猫でも結石にかかってしまう可能性はあります。
そうした体調の変化や病気に対しての対応は、全年齢用キャットフードでは難しいのです。
全年齢用キャットフードを与えていても、病気にかかったとき、少しでも体調が悪そうな時は、病院で診察を受けて適切な療法食を与える事が必要です。
3-2.高価なものが多い
「プレミアムキャットフード」と呼ばれるものが多いと書いた通り、全年齢用キャットフードは全体的に高めの価格で販売されています。
スーパーなどで売っている一般的なキャットフードと比較するとおおよそ3倍程度、高いものだと10倍以上の価格で、初めて見たときには驚くかも知れませんね。
年齢、ライフステージごとの切り替えの手間と価格とを兼ね合わせて、買うべきかどうかは家庭ごとに判断が分かれてきそうです。
4.まとめ
全年齢用キャットフードの特徴と、メリット、デメリットについてご紹介しました。
一般的な年齢別キャットフードと比較すると、全年齢用キャットフードは品質も高く幅広い年齢層の猫に対応していることが分かりましたね。
特に、多頭飼いしているご家庭では、猫ごとにキャットフードを用意しなくても良いというのは大きなメリットではないでしょうか。
体調が安定している猫であれば、切り替えすることなく一生同じキャットフードを与えられるというのも、猫のストレスが減り健康を維持出来る効果があると思います。
色々な種類の全年齢用キャットフードが販売されているので、原材料や栄養分をよく見て、愛猫に合った一品を選んであげてくださいね。